蛇皮について

胡琴の心臓部-蛇皮

胡琴に使われる蛇皮はいくつかありますが、二胡によく使われるのは"蟒"(うわばみ)と呼ばれる熱帯産ニシキヘビの皮です。その中でも二胡に最適なものは森蟒の皮です。

森蟒は熱帯雨林に生息しているニシキヘビです。本来は繁殖能力が強く、一度の出産で百匹以上の子供を生みますが、森林破壊や乱獲によりその数は激減しています。

蛇皮は現在ワシントン条約により規制対象品になっています。 十三堂楽器は質の良い蛇皮を得る為に現地にて調達と選別を行い、またこれによって正規輸入に必要な「原産地証明書」を取得しています。

蛇皮の殆どは東南アジアで養殖されています。蛇皮が取れるまでには3年から5年程の時間が必要になります。

蛇皮として使われる蛇は生きた餌しか食べないため、養殖にも大変な費用と労力が必要で、結果的に蛇皮は大変高価なものになってしまいます。

蛇皮の選別

蛇皮よい蛇皮の条件とは、弾力性に優れ、鱗の大きさが均一且つ密度の高いものとされています。鱗の大きさで蛇皮の良し悪しを判断するのは正しい選別法ではありません。

蛇皮は尻尾に近いほど厚くなり、力強い音を出すことができますが、加工はより難しくなります。

十三堂楽器では特に加工が難しいとされている肛門周辺の厚皮を独自の製法で加工し、より力強い音色が出るように工夫しています。

蛇皮のランク